男のおしゃれの「さりげなさ」という難しい要素を、ごく具体的に言うと

  1. 頑張った感を排除し、地雷アイテムを避ける
  2. 品質や機能性を見極め、自分にとってふさわしいアイテムを選ぶ
  3. 色彩や形のバランス感覚を磨く

この3点かなあ。特に最初の2点。だからオシャレを意識すればするほど、一般的にはイタい感じになるような。

ところで、よっぽどセンスに恵まれた人でない限り、脱オタ目指して頑張った挿し色の多くは、悪目立ちして「○○さんピンク好きだよねw」ぐらいの評価にしかならないものです。

仮説として考えているのですが、日頃から二次元に親しんでいると、色彩感覚が二次元っぽくなるように思います。

たとえば涼宮ハルヒの制服の色。
あの澄んだライトブルーは三次元世界の制服として普通はありえない色だけど、アニメではそんなに不自然でなく見えます。あの世界を実写で再現するとしたら、あのブルーはもう少しくすんだブルーグレーのような色調のはずで、アニメやマンガではデフォルメしてあの色になっているのです。

このように、二次元世界、特に萌え系のマンガやアニメでは、暗く重い色は使われない傾向にあり、三次元世界に比べて彩度と明度は上がります。

そうなると、一般的に男性が着て好ましく見える、黒や紺やカーキ、ベージュ、グレーといったベーシックな色や、上下のコントラストが強すぎない服装は、二次元オタにとっては、汚らしく重苦しく感じられてしまうのではないかなと思いました。

そして、おしゃれをあきらめているオタの人は、彩度と明度の高い世界を脳内のものとしてとどめているのでしょう。だけど、そういう人が脱オタを志向するときにイメージするのは、あのまぶしい世界です。その結果、唐突にパステルトーンのシャツを手に取ってしまったりするのではないかしら。

あくまで仮説ですが。